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<国道男>祖父の話

神戸と大阪に出張。
大阪で紹介された方に、
「船に乗せてやるから、明日の朝、来いよ」
と誘われて、3人乗りの小さなボートに乗る。

土砂降りの中、小さなボートは、
大阪の川を、あっちへこっちへ、走る。

大阪の川を自慢する、とても気さくな方。

おかげで、大阪の出発時間が遅れ、
当初予定していた国道走破も諦めて、
一路、高速道路で帰路へ。

胸ポケットで鳴るケータイのバイブ。
運転中だから、出ない。

そのうち、着信があったことも忘れ、
ひたすら東へ急ぐ。

着信後から3時間ほど。
自宅へ到着し、車庫入れも終わって、ケータイを見る。

「そういうや、着信があったな」

と見ると、姉からのメール。

「おじいちゃん、危険な状態らしいよ」

と入院している祖父の容態を知らせるもの。
姉の旦那さんが医者で、祖父の担当医。
そういう情報はいち早く来るようになっている。

その直後、まだ、車から離れてもいないうちに、
今度は父から電話。

「おじいちゃんが危険なので、病院まで乗せて行ってくれ。酒を飲んじゃって
ね」

熱いままのエンジンをもう一度かけて、
父と母を乗せて、病院へ向かう。

3人とも無言。

心の中ではみな、
「僕らが病院に着くまで、おじいちゃん頑張って!」
と思っていたはず。

赤信号がうっとおしい。

ようやく着いた病院。
入口で先に両親を下ろしたあと、
僕は少し離れた駐車場に車を停め、
走って病室へ向かう。

おじいちゃんは、呼吸をしている。
まだ生きている。

「キュー、パタン、キュー、パタン」

おじいちゃんの体に繋げられた管から、
なにやら医療器具の音がする。

シーンとしている病室に響く、
とても嫌な音。

そのうち、叔父、伯母たちも集まる。
親族全員が集まる。
呼吸をしているという安堵から、
少しだけ賑やかになる。

ところが、十数分後。
もっと長かったか短かったか…かもしれない。

呼吸が止まった。

次の呼吸をみな待っているが、
とうとう、次の呼吸は無かった。

みんな、シーンとする。
あの医療器具の音だけが響く。

姉の旦那さんが、死亡を確認する。

90を超えて生きた偉大な祖父に、
深い悲しみは無いが、
涙は出てくる。

子どもたち、孫たちが集まるのを待っていてくれた。

6時間前に大阪で船に乗ったことが、
急いで帰らせるハメになり、
祖父の最後に会うことができた。

最後に会えて良かったよ、じいちゃん。

命日6月3日、今年で3回忌。
今年の読売ジャイアンツは、強いよ。

2010.06.10 | コメント(2) | トラックバック(0) | 国道男2010年

コメント

こんにちは。

おじい様をみなさまで見送られたのですね。
このように旅立たれるなんて、お幸せだと思います。
90歳を超えておられるとか・・・長寿を全うされたこと、すばらしいです。

もし、大阪であのようなことがなければ、国道で帰られたでしょうから、
間に合わなかったかも知れませんね。

まるで神様が、おじい様の最後に、間に合うようにと、強いて、
いろんな事を導いておられるようです。

おじい様の思い出は、いつまでも心に生き続けますね。

2010-06-10 木 15:21:54 | URL | petero k #- [ 編集 ]

Re: タイトルなし

■petero k さま
いつもありがとうございます。
このところ、自分のことで頭も体もいっぱいいっぱいで、
祖父の命日のことをすっかり忘れておりました。
あんな強烈な1日だったのに…
でも、記事にしたことで、思い出しましたよ。

2010-06-13 日 19:55:01 | URL | lonechuck999 #- [ 編集 ]

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