湧水あふれる大野盆地(福井県大野市)

大野盆地は、加越山地、越美山地、白山山地などの1300~2000mの山々に囲まれている。
盆地の中は、九頭竜(くずりゅう)川の本流のほか、支流が多く流れ込んでいて、扇状地を作っている。
盆地を囲む山々は、冬季は雪雲がぶつかって、大野盆地は日本有数の豪雪地帯になっている。
雪解けの水が川に流れ込んで、扇状地では伏流水となって地下にもぐると、今度は湧水となって湧き出てくる。
この豊富な湧水が城下町の文化を育くみ、いまも酒や味噌、醤油等の醸造が盛んだ。
この盆地から発するR476は、中丁地区の集落を過ぎると、飯隆山を越す丁坂(ようろうさか)と呼ばれる峠に差し掛かる。
峠からは大野市街とそれを囲む山々、足下にある線状の中丁集落を見渡せる。
(10.09.19.撮影)
R476の紹介はここで終わり
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2011.03.25
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2004年に発生した新潟県中越地震。
この地震で不本意にも有名となってしまった「山古志村」。
この山古志村を通る国道291号は、村の生活を支える重要な道路だ。
この辺り一帯は、第三紀層という地滑りの発生しやすい地質にあって、地震時に多くの地滑りが発生した。
国道もろとも土砂が押し流されて国道が寸断された。
この土砂は、村を流れる芋川の流れもせき止めて、天然ダムができてしまった。
この川を渡る国道も、橋が架け替えられた。
村の復興には、まず国道291号の復旧が待たれ、被災後1年後になってやっと、一般車の通行が可能となった。
↓↓一般車の通行が可能となった復旧直後のR291↓↓
この2004年の苦難を乗り越えた国道291号には、もっと昔に、乗り越えた苦難があった。
それは、1933年のこと。
村人たちが、手掘りでトンネルを掘った「中山隧道」。
村の南部に位置する小松倉地区の人々は、いくつかの峠を越えて市街へ越える不便さから、トンネルを掘る決意をする。
村の人々が交代でトンネルを掘り続け、1949年に日本最長である875mのトンネルを完成させた。
手掘りのトンネルであったため、軽自動車でもやっと通れるくらいの幅員だったが、このトンネルの開通によって、急患の患者を輸送できるなどの多くのメリットが得られた。
そして、1998年に新・中山トンネルが完成するまで、この手掘りの中山隧道が国道291号に指定されていた。
新しいこのトンネルが出来たことが、逆に、2004年以降の復興作業に大いに役立ったことは、動画中の復興車両の多さで分かる。
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2009.03.24
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