悪名高き、「酷道」。
R418は、福井県大野市と長野県南信濃村を結ぶ長距離路線だが、
そのほとんどが山間部を走るために、峠が多く、
しかも整備が遅々として進まない悪路を通る。
その「酷道」ぶりは、
川が道路の上を流れる温見峠(R157重複)だったり、
道路整備を放棄されて廃道になった木曽川の峡谷沿いだったり、
とにかく、酷い区間の多いR418。
それでも、整備が進んだ峠道があって、
それが平谷峠と売木峠だ。
長野県南部の平谷村、売木村、浪合村、根羽村は、
1000mを越す高地にあって、
スキー場もあるほど、冬季には積雪のあるところだ。
そんな山間部を越すのが、平谷峠と売木峠だ。
平谷峠は比較的古くに整備された区間で、
峠頂からの眺めは絶景で、
南信地域の南アルプスを一望できる。
一方、近年に整備された売木峠は、
3方を峠に囲まれた売木村への重要なアクセス路として、
長いトンネルが開削された。
残雪の残る3月の平谷峠と売木峠を越えた時の動画です。
平谷村の道の駅から、阿南町の道の駅までの走破です。
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2009.05.01
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日本三大急流と称される川、富士川。
源流は、山梨県と長野県の県境にある3000m級の南アルプスにある。
山梨県内では富士川は釜無川と呼ばれていて、甲府盆地に集まってくる笛吹川や塩川などを合流させて、甲府盆地南部で富士川と名前を変える。
富士川は、甲府盆地から河口にかけて、大狭窄部を流れていて深い峡谷を作っている。
その峡谷が開けたところに富士市街があり、そしてそのまますぐに海に流れていく、という地形条件だ。
この富士川は、東海道の要衝・吉原(富士市の旧市名)と、山梨や長野方面の内陸部を結ぶルートとして、舟運が盛んな川だった。
舟運がトラック輸送に代わって以来、国道52号がその役割を担っている。
富士市の港田子の浦港には石油備蓄基地があり、山梨・長野方面に輸送されている。
富士市はそんな富士川のほとりにある市街だが、富士山の恩恵も受けている町だ。

富士山の南麓にある樹林は、杉などの針葉樹に植え替えられている。
さらに、火山層から湧き出る豊富な地下水もあって、富士市は紙パルプの製造が盛んだ。
紙パルプ製造には、原料となる木と、精製のためのきれいな水が必要である。
富士南麓はそれに適した立地条件となる。
市街を概観する富士川の堤防の上からは、多くの煙突が立っている。
これらの多くは製紙工場のもので、紙パルプから発する独特な匂いが町中から香る。
2009.04.03
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中山道は、江戸時代に開発された五街道の一つ。
新都・江戸と旧都・京都を結ぶ街道で、東海道と並ぶ重要な路線だ。
東海道と言えば、現在では国道1号が取って代わり、今でも多くの交通量が流れている。
一方、中山道もやっぱり重要な路線で、夜にもなれば多くの物流トラックが中山道を走っている。
しかし、一貫して国道1号に指定されている東海道と異なる点は、中山道は17号、18号、142号、20号、19号、21号、8号と、番号が目まぐるしく変わる点である。

写真は、そんな中山道のうち、国道19号にしてされている区間で、別称「木曽路」と呼ばれるところである。
温暖な東海地方を走る東海道と違って、内陸を走る中山道は積雪のある区間もある。
木曽路は、中山道の中でも雪の多い区間だ。
さらに、木曽路は、木曽川上流部の谷を走るので他に迂回路は無く、塩尻…中津川間は並行する高速道路も無いので、かなりの交通量が集まってくる。
ひとたび大きな事故でなどで通行止になると、完全に物流が麻痺してしまう区間だ。
木曽路は、馬籠宿や妻籠宿などの古い宿場町の面影を残すところも多いが、そんな雰囲気とは裏腹に、夜になると物流トラックのヘッドライトが途切れること無く続く。
2009.03.06
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